家は年数と共に歪みなどの劣化がでてきます。
また、家に設置してある設備機器は、機械なのでどうしてもいつかは交換が必要になります。
このような劣化をそのままにしてしまうと家の状態も悪くなり長持ちさせることができません。
家を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが必要になります。
しかし、中々目に見えてメンテナンスする状況が判断できないため、そのまま放置してしまうこともあります。
今回は、家を長持ちさせるために必要なメンテナンス方法についてご紹介していきます。
家のメンテナンスが必要な理由は?
家を長持ちさせていくには定期的なメンテナンスが必要です。
しかし、メンテナンスが必要と言ってもすぐに目に見えてわかるものではありません。
では、なぜ家を長持ちさせていくためにメンテナンスが必要かについてご紹介していきます。
年数と共に劣化が生じる
家は時間と共に劣化が生じてきます。
木造住宅等は、木の伸縮と膨張を繰り返していますので、経年変化による歪みも出てきます。
家に設置してあるキッチンや給湯器などの設備機器も年数が経つと故障したりと交換が必要になります。
今は大丈夫でも設備機器が急に壊れて止まってしまうこともあるので、給湯器など生活に欠かせない設備が使えなくなると生活が困ってしまいます。
どれくらい年数が経ったかを把握して劣化してしまうものについてはメンテナンスや交換が必要になります。
劣化をそのままにすると修繕規模が大がかりになる
給水・給湯配管やガス配管、構造体などは、床下や壁の中にあるので目に見えません。
そのため、劣化具合というものが判断しづらい箇所です。
しかし、年数と共に経年劣化はどうしても起きます。
そのままにしてしまうと漏水やガス漏れが起きて修繕する規模が大きくなることもあります。
雨漏りも生活にそこまで影響がないからと言って放置すると大変なことになります。
家の中に水が侵入しているため、確実に木部などの構造体に水が滲みこんでいます。
何度も木部に水が滲みこむと腐ってしまい修繕するのが大変になります。
木部に影響を出さないためにも早急に雨漏りを止めれば、木部交換などのリスクを減らすことができます。
家によって雨漏れする構造の場合もある!劣化と共に症状が現れてくる
家によっては、雨漏りしてしまう構造のものもあります。
建てた当初は雨漏りが起きていなくても、年数によって歪みやシーリングの劣化で水が侵入してきてしまう可能性があります。
窓の取り付け方や水が溜まるような構造の家は、シーリングなどで無理やり防水処理をしている場合もあるので、雨漏りが起きる前に点検などしてもらうと改善することができます。
家の欠点を早期解決することで、家に与える被害のリスクを低減できますのでリフォームを検討している場合は家全体の点検をしておくことをおすすめします。
家を長持ちさせるためにメンテナンス方法を知っておこう!
家を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが必要です。
家のメンテナンスが必要な箇所は、年数や状態を考慮して判断していきます。
では、年数やどのような箇所に気を付けていけばいいかをお伝えしていきます。
床など木部のメンテナンス方法
フローリングや下地材である構造用合板、根太などは年数によって劣化してきます。
特に人がよく通る場所は劣化も早くなり、劣化してくると床の軋みや沈みがでてきます。
また、日差しがよく入る窓の近くのフローリングは日焼けを起こし剥がれや変色が起きます。
フローリングや木部下地材のメンテナンスのタイミングは、床の沈みがでてくる頃になります。
根太や構造用合板が腐食していない限りは、フローリングの重ね張りで床の沈みが解消される場合があり、工事費用をおさえることができます。
根太や構造用合板が腐食している場合は、床を剥がさないと問題が解消しないため工事費用は重ね張りに比べて高くなります。
水回り設備の器具のメンテナンス方法
水回り設備は、耐用年数があります。
設備機器なので徐々に調子が悪くなることや突然動かなくなってしまう場合など壊れ方が様々です。
給湯機の耐用年数は約10年と言われています。
使っている給湯器が10年経った頃に交換を検討しておくことをおすすめします。
なぜなら、冬場の時期に突然壊れてしまうとお湯が出なくなってしまうためお風呂も入れず生活に支障がでてしまいます。
ユニットバスやシステムキッチンなどは、耐用年数が約15年と言われています。
またトイレ器具のウォシュレットは、約10年が耐用年数になります。
故障かな?と思うところがあったらメーカーメンテナンスを呼ぶと修理や交換が必要かなどのアドバイスがもらえます。
経年劣化による錆や臭い、カビの発生、ウォシュレットの動作不良などが起きるので年数が経ったら交換を検討することをおすすめします。
外壁のメンテナンス方法
外壁のメンテナンス時期は、塗られている塗料の種類によって違いますが、シリコン塗料が使用されている場合は約12~15年経った頃がメンテナンス時期となっています。
外壁の塗料が劣化すると雨などの水が外壁に染みこみ美観を損ねることや雨漏れ、外壁の劣化を早めてしまいます。
外壁から水が侵入してしまうと、家の構造体が腐食を起こしたりシロアリが浸入するきっかけを作ってしまいます。
外壁塗装のメンテナンス時期は、耐用年数だけでなく外壁の状態からでも判断することができます。
外壁を触ったときに手に白い粉のようなものがつくと塗料の劣化がでてきています。
塗装されている塗料の耐用年数を基準にメンテナンスを考えておきましょう。
屋根のメンテナンス方法
屋根のメンテナンス時期は、約15~20年が目安となります。
屋根に葺かれている屋根材の劣化速度は種類によって違いますが、もう一つ大切なのが屋根材の下に張ってあるルーフィングです。
ルーフィングは、雨の侵入を防止するための下葺材です。
ガルバリウムなど耐用年数が長い屋根材でもルーフィングが劣化してしまうと雨漏りを起こしてしまいます。
屋根材が丈夫だとしてもメンテナンスの必要がないというわけではありませんので、ご注意ください。
普段から雨漏りが起きていないか確認することやメンテナンス時期になったら専門業者に点検をしてもらうことをおすすめします。
内装建具のメンテナンス方法
家は年数によって歪みがでてきます。
そのため扉などの建具の建付けが悪くなり開け閉めに支障がでることもあります。
壁の歪みによって建具の建付けが悪く床に引っかかることや扉が閉まらないなどの症状がでます。
歪みによる建付けが悪くなると扉の左右の高さが違っていることもあります。
最近の建具は建付け調整ができるものもあります。
扉を吊るす蝶番側の扉側面には、調整する器具が付いているのでドライバーで高さや前後の調整ができます。
調整が付いていない建具は、建具屋さんなどの専門の業者に依頼すれば解決することができます。
床下の基礎・構造体・配管類のメンテナンス方法
床下には基礎や土台などの構造体、給水・給湯配管やガス配管などがあります。
基礎の劣化によるひび割れや土台の腐食を起こさないためにも床下点検をおこなうことをおすすめします。
また、給水・給湯配管やガス配管は、昔の家だと鉄の配管が使われている可能性があります。
床下は湿気が多いので配管が錆びてしまうこともあります。
配管類に錆がでると漏水やガス漏れの原因となりますので、年数が経っている場合は交換をすることをおすすめします。
最近の配管類は、樹脂製やゴムチューブが使われていて高耐久です。
床下の湿気対策のメンテナンス方法
床下は湿気が溜まりやすい場所です。
湿気によってカビや木部の腐食が起こる可能性があります。
そのため床下の湿気対策をすることで家を長持ちさせることができます。
構造体が腐ってしまうと高い修繕費用がかかり工事規模も大きくなります。
また、カビが発生すると生活に支障がでてしまいます。
湿気が多い環境は、シロアリが生息する可能性もあるので床下の点検をおこない事前に対策を立てることが大切です。
床下のシロアリ対策のメンテナンス方法
日本の家で多く建てられている木造住宅は、木がふんだんに使われているためシロアリがエサとして食べてしまいます。
柱や土台を食べられてしまうと修繕規模が大きく工事費用も高くなってしまいます。
例えば柱を交換しなければいけないとき、隣り合う部屋の壁や天井、床を解体しなければなりません。
1本の柱を交換するのに2部屋もリフォームが必要になるのです。
また、家を支える重要な構造体なので、シロアリに食べられ強度をなくしてしまうと耐震性にも関係してきます。
このようなことが起きないように、シロアリ対策が必要になります。
シロアリ対策で必要なのが床下などに生息させないことと外部から家に侵入できないようにすることです。
シロアリが生息していないか床下の点検と駆除するための薬品散布を専門業者に依頼することをおすすめします。
床下のねずみ対策のメンテナンス方法
ねずみは家にある食べ物や巣の材料となる新聞紙などを求めて侵入してきます。
床下に生息してしまうねずみもいますので、ねずみ対策をすることで家を守ることができます。
ねずみはものを齧る習性があるため、電気配線のショートやガス配管の漏れが起きる危険があります。
被害を起こさないためにもねずみを捕獲するカゴやねずみが嫌う薬品を散布するなどの対策が必要です。
ねずみの侵入を防ぐためにも、専門の業者に相談し点検や駆除を依頼することをおすすめします。
メンテナンス時期が来たら専門業者に相談と点検をおこなってもらおう!
ここまで家を長持ちさせるためのメンテナンス方法についてお伝えしてきました。
家に使われているものは、年数と共に劣化してきます。
そのため家を長持ちさせるために定期的にメンテナンスが必要です。
メンテナンス時期は、耐用年数や常に家の状態を知っておくことが大切になります。
まず、メンテナンス時期が来たら専門の業者に相談や点検をおこなってもらうと具体的な修繕方法を知ることができます。
今回の記事が、家を長持ちさせるためのメンテナンス方法を知るお役に立ちましたら嬉しく思います。