近年のガーデニングブームにより住宅の庭に様々な樹木を植えることが人気となっています。

緑豊かな庭は魅力的で住宅の外観を引き立てる効果があります。

しかし、外観をよくする樹木が建物に悪い影響を与える可能性があります。

住宅の庭に樹木を植えることで、建物の構造体である基礎コンクリートや化粧モルタル(基礎巾木)、また、埋まっている配管類、外壁などの劣化や損壊が起こる危険があり注意が必要です。

今回は、庭に樹木を植えることが原因で起こる基礎コンクリートなどの劣化についてご紹介していきます。 

庭に植えた樹木が基礎コンクリートなどに被害をあたえる

家の外観をよく、落ち着いた環境を整えるために庭に樹木を植える方も多いと思います。しかし、基礎コンクリートがある付近に樹木を植えるとお家に被害を与えてしまう可能性があります。

樹木は植えてからある程度育つと土の中に太い根をはってしまうので、成長してしまうと除去するのが大変です。

では、成長してしまった樹木が原因で起きてしまう基礎の被害について紹介していきます。

樹木の根の発達で基礎コンクリート(化粧モルタル)を壊す可能性がある

引用:https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9108346.html

樹木が成長すると非常に力強い力で根をはっていきます。

樹木の根は地中にあるため目で確認できないので、注意せずに放っておくと基礎コンクリート(化粧モルタル)を損壊させてしまう可能性があります。

よく見る光景が街路樹の根が育って地面のコンクリートを突き破り地表面に根がでてしまうケースです。

それほどまでに樹木の根は力が強く育っていきます。

鉄筋入りの基礎コンクリートやベタ基礎の場合は、強度があるため樹木の根で壊れる可能性は低いですが、鉄筋が入っていない無筋基礎の場合は損壊してしまう危険があります。 

樹木の根は障害物を避けて育つ!床下に根が侵入することも!

樹木の根は障害物を避けて育つ傾向があります。

そのため、被害が大きいと基礎コンクリート下に根をはって建物を傾かせてしまう危険もあります。

また、布基礎の場合、基礎コンクリートが無事だとしても根が下から成長して床下に上がってくる可能性もあります。

樹木の根が基礎コンクリートまで成長してしまうと除去するのが大変で基礎コンクリートの修繕にも費用がかかってしまいます。 

樹木の根によって埋設された配管を破損させてしまう可能性がある

住宅の庭に植えた樹木が、地面に埋まっている水道管や排水配管を破損させてしまう可能性があります。

配管は何本も繋いで建物内の配管と接続しています。

樹木の根が成長し地面に埋まる水道管や排水配管を押してしまうと、配管の破損や配管の接続がはずれて水漏れや排水処理ができなくなってしまう可能性があります。

また、排水配管の中に根がはってしまい排水詰まりを起こすケースもあります。

樹木が多すぎるとシロアリなどの害虫を寄せ付ける原因にも

建物内に樹木が多いと湿気が高くなります。そのため、湿った場所を好むシロアリなどの害虫を寄せ付ける確率が高くなります。

また、エサとなる樹木が建物の外側にあるからと言って安心はできません。

基礎コンクリートの下側に樹木の根がはっていると、土の中ではっている根が経路となって建物内に侵入してくる可能性は十分にあります。

基礎コンクリート下まで根がはっていると、樹木を除去したとしても根は残ったままになっていますので、シロアリ被害のリスクはまだ残っています。

このような場合は他にシロアリ駆除などの対策が必要になります。

 

庭に樹木を植えたい!被害リスクを減らす対策方法

家の庭に植えた樹木が基礎コンクリートなどの劣化の原因となることを上記でお伝えしました。

しかし、まったく樹木がないと殺風景で寂しい庭になってしまいます。

庭に樹木があると建物の外観が魅力的になりますので、できれば気持ちのいい庭に仕上げたいですよね。

気を付けておくポイントさえおさえれば、庭に樹木を植えることができます。

では、具体的にどうすればいいかお伝えしていきます。 

樹木は家からなるべく離す

家の庭に植える樹木は、なるべく建物から離して植えましょう。

建物に近いと先ほどお伝えしました基礎コンクリートや配管類の破損の原因となります。

また、樹木が成長して建物の外壁や窓などを傷つけてしまう可能性もあります。

建物から樹木を離す距離は、最低でも3m以上離して植えた方が安心です。 

根の力が弱く、広く根をはらない樹木の種類を選ぶ

樹木の根をはる力はとても力強いです。

一般的にサクラやケヤキ、クスノキ、マツなどの種類は広く根をはり、根の力も強い種類です。

このような樹木の種類は、基礎コンクリートや埋設する配管に根をはる力で破損させてしまう可能性があります。

このような被害を起こさないためにも、庭に樹木を植えるときは、広く根をはらず、根の力も弱い樹木を選びましょう。

また、根の力が弱くても建物から離して植えることが重要です。 

樹木を大きな鉢植えで育てる

基礎コンクリートや埋設配管に影響を与えない方法として、大きめの鉢植えで育てる方法があります。

大きめの鉢植えで樹木を育てることで、根の成長を抑制することができます。

また、樹木が大きくなりすぎた場合も移動や処分がしやすくなっています。

水やりなど日ごろの手入れは大変になるかもしれませんが、建物に影響を与えない安全な方法です。 

樹木が育ってからでは大変!劣化や破損が起きる前に早く対処しよう!

ここまで庭に樹木を植えることが原因で起こる基礎コンクリートなどの劣化についてお伝えしてきました。

庭に樹木を植えることで建物の外観をよくすることができますが、植える位置や樹木の種類によっては建物や配管類を破損させてしまう危険があります。

このような被害を起こさないためにも樹木は建物から3m以上は離して植えた方がいいでしょう。

また、樹木の種類については、なるべく広く根をはらず、根の力が弱い種類を選ぶことが大切です。

庭の植栽を検討されている方は、造園の業者に相談してみるのもおすすめです。

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