住宅がシロアリの被害に遭ってしまった場合、耐震性を失い住宅の崩壊にも繋がります。
そのようなシロアリ被害に遭わない為には、しっかりとした対策を行うことが非常に大切です。
ここでは、実際にどのように対策を行えばよいのか、新築でも必要か、自分で(DIY)でも行う方法などについて解説していきます。
シロアリ対策は何年ごとに必要?
シロアリの対策は定期的に行う必要があります。
まず、シロアリ対策として最もベーシックで効果的な方法といえば、予防消毒を行うことです。
住宅の床下の土壌・基礎・木部に予防消毒剤を散布・注入することでシロアリを寄せ付けないように行う対策です。
このような予防消毒を行う場合に注意しておきたいのが、予防消毒剤には効果の持続期間があるということです。
一度予防消毒を行ってしまえば、永久的に行わなくてよいといった訳ではありません。
多くの予防消毒剤の場合、効果期間は約5年です。
その為、予防消毒を行った約5年後には、再度予防消毒を行う必要があります。
十数年前まではシロアリ予防消毒剤の効果が10年以上発揮するような薬剤も使用されておりました。
しかし、強力な薬剤ということもあり環境や人体にも悪い影響を与えてしまう恐れがありました。
その為昨今使用される予防消毒剤は、約5年が相場になっております。
その分、環境や人体にも優しい薬剤が使用されております。
シロアリの対策は予防消毒を行うだけではありません。
他にも、シロアリが住み辛い環境を作ることで対策を行うことが出来ます。
シロアリが好む環境は、「エサがある、湿気ている(水分がある)、暖かい」という環境です。
シロアリのエサは木材です。
住宅の床下はシロアリが好む環境を全て満たしており、絶好の住処ということです。
ではどのように住宅の床下をシロアリが住み辛い環境へ変えるのでしょうか。
エサである木材を無くすということは出来ません。
湿気ていて暖かい環境を無くすことでシロアリが住み辛い環境を作ることができます。
具体的な方法として、床下換気扇を設置するという方法があります。
床下は基礎で覆われており風通しが悪い環境です。
その為湿気が抜けず、水分が多く暖かいという環境になってしまいます。
それらを解消する為に換気扇を設置し、強制的に換気を行うことでシロアリが住み辛い環境を解消することが出来ます。
床下換気扇は家電の様なイメージで、寿命はおおよそ10年です。
床下換気扇の設置だけでシロアリ予防対策は十分とは言えませんが、予防消毒と併せて行うことで、より効果的なシロアリ対策を行えます。
新築のお家でも5年に1回は必要?
「ウチは新築だからシロアリ予防対策はまだ必要ない」
とお思いの方も多いと思います。
しかしシロアリは新築であろうが、古屋であろうが関係なく住み着きます。
住宅を健康に保ち寿命を延ばすためにも、新築建設時にシロアリ対策を行っておくのは必須事項です。
自分で(DIY)できる方法はある?
シロアリ対策がいかに重要な事項なのかをご理解頂けたかと思います。
実際に予防消毒や床下換気扇の設置を行うとなると、専門業者に依頼し施工を行う必要があります。
専門業者に依頼した場合、予防消毒は約\6,000前後/坪で、一般的な住宅だと約\140,000。
床下換気扇も3箇所設置するとして約\25,000と、高額な出費となってしまいます。
さらにそれらが5年毎に行うとなると、メンテナンス費用だけでもかなりのお金が必要となってきます。
実はシロアリ予防消毒剤はホームセンターでも市販されております。
それらを購入することで、自分(DIY)でシロアリ予防消毒を行う方法もあります。
自分(DIY)で行うことで、専門業者に依頼するよりも遥かに安い金額でシロアリ対策を行うことが出来ます。
ホームセンターで市販されている予防消毒剤は大きく分けて2タイプです。
「スプレー缶の散布型予防消毒剤」と「塗布用の液体型消毒剤」です。
それらは予防消毒を施工する場所により使い分けることをお勧めいたします。
まずは住宅の床下に予防消毒を行う場合。
予防消毒剤は、床下の土壌、基礎、木部に施工する必要があります。
その為、散布型予防消毒剤を使用することがオススメです。
床下点検口からスプレーで塗布することで、手が届かない範囲、目が見えない範囲まで施工を施すことが出来ます。
しかし床下予防消毒を自分(DIY)で行う場合の注意点は、床下前面に消毒を行うのが難しいという点です。
本来、専門業者により予防消毒を行う場合は、床下に潜り、床下前面を消毒します。
しかし自分(DIY)で行う場合、いくら噴霧するとは言え床下点検口付近しか予防消毒が行えません。
その為、場合によっては施工が不十分で、予防消毒を行っていもシロアリ被害に遭ってしまう恐れがあります。
専門業者に依頼するよりも安価の予算で行える分、施工精度には十分注意する必要があります。
次に液体型予防消毒剤です。
こちらのタイプは、刷毛を使って塗りこむように施工を行います。
手が届く範囲にしか施工が出来ないという反面、液体をムラ無く施工できることや、施工漏れが無いというメリットがあります。
適切な施工箇所は、ウッドデッキや枕木などの手が届く範囲です。
刷毛を使い前面に施工を行うことで、専門業者が行う制度の予防消毒を行うことが出来ます。
最後に床下換気扇です。
これは電源を使用することや、基礎の形状を理解して設置場所を決める必要がある為、自分(DIY)で設置を行うのは難しいです。
専門業者に依頼をして設置することをオススメします。
まとめ
いかがだったでしょうか。シロアリ対策がどれだけ重要な工事なのかをご理解頂けたかと思います。
シロアリは他の害虫と違い、1年中活発に活動を行っております。
その為、なるべく早い段階で対策を行う必要があります。
さらに対策を行っただけでは安心できないので、定期的な点検を行い、適切なスパンで定期的な予防を行ってください。
被害に遭ってしまってからではとりかえしがつかないという状況になることも多々あります。
大切な住宅をシロアリから守り、健康を保って寿命を延ばしてください。