住宅の害虫対策として重要であるシロアリ対策。

万が一発生している場合は、シロアリ被害は家の強度や耐久性に影響を及ぼす怖い存在ですが、目に見えない場所で発生することがほとんどです。

予防消毒を5年おきにしっかりと行っていればシロアリ被害のリスクをかなり抑えることができますが、一体どの位が相場なのでしょうか?

30坪(1階部分15坪)の予防工事相場30坪のシロアリ予防消毒工事の平均金額はおおよそ8万円~15万円前後です。

これは1平米あたり1500円~3,000円(1坪換算5,000~10,000円)という金額がシロアリ予防消毒の相場となっているからです。すでにお見積りをもらっている方は金額を比較してみてどうでしたでしょうか。

ここで注意してほしいのは、安いからといってもきちんとした工事をしてくれるかは、施工業者や職人の質によっても変わります。

そのため、この記事では、きちんとしたシロアリ予防が行えるよう「シロアリ予防消毒の重要性や、施工方法の種類、良い業者の選び方」について解説しています。

お金を払っても結局シロアリの被害にあってしまうといったことにならないよう、しっかりと紹介してまいります。

また、新築住宅だから大丈夫といったことはありませんので、是非チェックして対策を行ってみてください。

シロアリ予防消毒の重要性について

そもそもシロアリ予防消毒はなぜ大切なのでしょうか。

シロアリは住宅の土台でもある木材や柱、壁などを餌として生息します。

その為、対策をせずシロアリが繁殖してしまった住宅では、土台の木材が食べられて耐久性を失い、住宅の傾きや崩壊の原因にもなってしまいます。

築年数が浅い10年経っていないお家でも少なからずシロアリの被害にあっているのが現状ですので、自分のお家はまだ築浅だから大丈夫だ」と過信せずに定期的な点検とメンテナンスをするようにしたほうが、今後のお家の長寿化のためにもリスクは避けることができます。

そこで、シロアリ対策で重要なのは「予防」をするという事です。

シロアリはどこにでも生息する訳ではなく、生息しやすい3つの環境条件があります。

  1. 湿気があり乾燥していない。
  2. 木材などの食べ物がある
  3. 水がある。

この3つの条件を満たしやすいのが住宅で、他にも家の周りに木材やゴミなどシロアリの餌となるようなものがある場合も注意が必要です。

シロアリ好む場所点検

その中でも「布基礎」と言われ床下の地面に土が見えているお家ではより一層リスクが高まります。

また、シロアリは気温10度以上の暖かく、湿気がある環境を好みます。

住宅の床下は夏も冬も家の外側と比較して温度変化も少ないですし、湿気も多く含んでいるため最もシロアリが発生しやすい場所となります。

また、水を利用するお風呂場、洗面所、トイレ、キッチン付近の床下もシロアリにとって絶好の住処になります。

他にも庭にあるウッドデッキや枕木、植物の付近はシロアリが発生する事もあります。庭に物があり雨水に濡れ常に湿っているものがあるならなおさらです。

シロアリ対策として重要なのは、「生息しやすい条件を撤廃する」という事と、「シロアリが生息できない環境を作る」という事です。 「シロアリが生息できない環境を作る」為に行うのが予防消毒です。

シロアリが生息できない環境作りは「予防消毒を行う」こと!

重要なのはシロアリが発生したら「駆除」するという後手にまわるのではなく、シロアリが住み着く前に「予防」をするという事です。

これは病気と同じで、被害が進行してからは処置が大変だからです。

まず、日常生活を送るうえで住宅がシロアリ被害を受けているかを発見する事はほぼ不可能です。シロアリは床下の木材や柱の中、畳の下など暗い場所に生息する為、目視で確認出来る事はありません。

さらに一度シロアリが住み着くと直ぐに繁殖を始める為、被害はあっという間に拡大してしまいます。

被害を受けてしまった木材は補修・補強を行わなければ住宅崩壊の原因にも繋がります。

そして床下土台の補修・補強は施工的に困難な場合が多く、予想以上の金額が掛かってしまう場合が多いのです。

その為、シロアリが発生してから駆除するという方法では無く、シロアリが住む前に予防をする事がかなり重要となります。

シロアリ予防消毒工事の金額相場は?

シロアリの予防にかかる金額は平均で1平米あたり1,500円~3,000円と言われています。

しかし、シロアリ予防を行っている会社の中でも点検の質、施工方法や使用する薬剤、会社の大きさでも掛かる費用がかなり変わってきます。

そこで、会社の大きさ別に金額をまとめてみましたのでご覧ください。

シロアリ予防消毒にかかる費用 1平米あたり費用 1坪あたり費用
上場企業、農協系 2,000円~ 6,600円~
地域密着(中規模) 1,500~3,000円 5,000~10,000円
インターネット集客会社(一括見積等) 1,200円~ 4,000円~
個人運営 800円~ 2,640円~

※1坪は1平米の約3.3倍です。

上場企業や農協系の大きい会社では、地域密着型やインターネット集客会社と比べても高くなっています。
安心をお金で買うイメージで、高い分は本社の間接費や広告費などが大きく掛かるからその分が上乗せされた金額となっています。

逆にインターネット集客会社は価格も大体1,200円からとリーズナブルな設定となっています。
そして保証も5年間ついているところがほとんどです。肝心の施工については、施工してみないと何とも言えないのが正直なところです。

価格 工事品質 保証
上場企業、農協系
地域密着(中規模)
インターネット集客会社(一括見積等) 〇(不明)
個人運営 〇(不明)

高い金額で大手の安心をとるのか、小規模の会社に依頼して安さをとるのかという話にもなってきますが、最近のシロアリ駆除・予防の会社は昔の様に悪徳業者はかなり少なくなっています。

一時期はシロアリを持参して「床下にシロアリがいた」とでっちあげるような会社もあったようですが、今の世の中でそのようなことをする会社はすぐに訴えられるか、営業スタイルにも表れて評判も良くないはずですので、自然と淘汰されていっているようです。

弊社では点検・見積りは無料です。また、点検の際には、床下全体を丁寧に確認するため検査時間だけで1時間程度お時間をいただいていますので、ぜひご利用ください。

20坪のお家での金額相場は?

実際に20坪のお家ではシロアリ予防消毒はどのくらいの費用が掛かるのでしょうか。

(1、2階あわせて20坪のお家では約半分の10坪が1階の面積だとして計算します)

相場は1平米1,500円~3,000円ですので、1、2階で20坪(67㎡)のお家の場合「1階部分の施工金額では51,000円~100,000円が相場」となります。

中には、最低金額が決められているところもあり、5坪でも10坪の広さでも「〇〇坪までの広さであれば、一律100,000円」という会社もありますので、よく確認してみてください。

30坪のお家での金額相場は?

また、30坪のお家のシロアリ予防での金額も算出してみました。

(1、2階あわせて30坪のお家では約半分の15坪が1階の面積だとして計算します)

相場は1平米1,500円~3,000円と上と同じ条件で、1、2階で30坪(100㎡)のお家の場合「1階部分の施工金額では150,000円~300,000円が相場」となります。

20坪、30坪どちらについても、玄関土間や浴室部分など人が入れない場合は穴を開けて処置をするため、別料金になるのが一般的です。

玄関土間や柱や床束を開けた穴は、施工後には塞いで元通りにしてもらえますので、ご安心ください。しかし、床下で入れない場所があり、基礎コンクリートを壊して入らないとならない場合は、基礎の補強工事が別途必要となりますのでご注意ください。

シロアリ予防消毒の工法を紹介!

バリヤ工法(薬剤散布工法)

シロアリ予防消毒にはいくつかの工法があります。

まずは「バリヤ工法」です。 最もベーシックな予防消毒です。

床下に専用薬剤を散布するだけでなく、基礎への薬剤吹付、土台木材の中に薬剤注入をする事でシロアリが生息できない環境を作るといった方法です。

シロアリが住み着く前に行う対策としては最も効果的なのがバリヤ工法です。

ベイト工法

次に「ベイト工法」です。 ベイト剤という餌(毒剤)を設置し、シロアリが食べる事で壊滅させる工法です。

薬剤を散布しない為、安全性が高いというメリットがありますが、シロアリが住み着かない環境作りにはならないというのと、効力が薄いというデメリットがあります。

また、予防というより駆除に適した工法になりますので、予防対策は「バリヤ工法」にて行うのが良いでしょう。

バリヤ工法(薬剤散布工法) ベイト工法
薬剤を吹き付け、シロアリの侵入口を無くし家から遠ざける シロアリのベイト剤(毒剤)を家の周りに設置する
床下全体と、木部にも穿孔後薬剤を注入する 家に穴を開けずにベイト剤のみで処置
人体への影響はほとんどない薬剤を使用しているが、念のため注意 バリア工法よりさらに、人体への悪影響が少ない
即効性あり、薬剤の効果は5年は持つように設計 毒餌を食べさせるため即効性はない。予防効果は低い
ベイト工法より金額が安い バリア工法より金額が高い

シロアリ予防消毒はDIYで?業者に依頼?

シロアリ予防消毒を行う方法は2パターンあり、「自分でDIYで行う」、または「専門業者に依頼をするか」です。

自分(DIY)でシロアリ消毒・メリットとデメリットは?

ホームセンター等でシロアリ消毒剤を購入し、自分で散布し、塗布するという事は条件によっては可能です。

こちらのメリットは安価で済むという点です。

しかし、床下への散布は専門の噴霧器がないと非常に難しく、木部や玄関土間を穿孔しての散布が行き届かず予防消毒にならないことが殆どという難点があります。

家の外にあるウッドデッキや枕木などはDIYで予防消毒が行えますが、床下の予防消毒はDIYではほぼ不可能です。

専門業者に依頼でのシロアリ消毒・メリットとデメリットは?

 専門業者に依頼するメリットはいくつかあります。

  1. 保証がある
  2. 定期点検などアフターサービスがある
  3. 施工をきちんと行ってくれる

まずは保証が付くという点です。 専門業者に依頼をする事で予防消毒に保証が付きます。

保証期間は専門業者が使用する薬剤によって左右されますが、約5年保証が相場となります。

万が一、保証期間内にシロアリ被害に遭った場合は、再消毒だけでなく、補修・補強の費用も負担してくれることがあります。

これらの保証内容は業者により違う為確認が必要です。   次に定期点検を行ってくれるという点です。

消毒をしたら保証期間が切れるまでは何もしなくて良いわけではありません。

念の為、シロアリが住み着いていないか定期的に確認する事が大切です。

定期点検でシロアリが住み着いていないかの確認や、シロアリが通った「蟻道」が無いか等のチェックを行ってくれます。

より良いシロアリ予防消毒業者の選定方法は?

シロアリ専門業者は沢山ある中でどのように選定すればよいか紹介致します。

まずは保証期間です。 専門業者によっては3年、5年、8年といった期間の違いがあります。

これは使用する薬剤によって期間が異なる事が多いです。 しかし保証期間が長ければ良いわけではありません。

8年保証が付く場合、人体に悪影響を及ぼすほどの強力な消毒剤を使用する場合がありますので、保証期間と併せて使用消毒剤も確認すると良いです。

次に保証内容です。 万が一、保証期間内に被害に遭ってしまった場合の保証内容を確認して下さい。

再度薬剤を散布するなのか、保証期間内に被害に遭った部分の補修・補強費用も保証するのかなど、業者によって様々です。

更に優良業者は定期的な点検も行ってくれます。 保証内容の手厚さだけでなく、定期点検などが付いている場合は安心して任せられる業者の場合が多いです。

他にも別途提案がある専門業者は優良業者と判断出来ます。

シロアリ対策で重要なのは、消毒剤を散布するだけでなく、シロアリが住みやすい環境を撤廃する事です。

最も簡単なのは床下換気扇を取り付けるといった方法です。

床下の換気を行う事で湿気対策を行い、より住み辛い環境を作る事も大事な予防の一環です。

そういった予防が行える業者は信頼できる業者として判断材料になります。

相場が安い場合の注意点は?

他にも気になるのが金額です。

いくらシロアリ対策が重要だと言っても定期的に掛かるメンテナンス費用として1坪6,000円は高額です。

様々な業者を比較すると相場の6,000円より安価で消毒を行ってくれる業者はあります。

なるべく安く済ませたいところですが注意点が必要です。

まずは保証期間が無かったり、保証内容が手薄だったリする場合がありますので、安価の場合には詳細内容を入念に確認する必要があります。

まとめ

シロアリ予防消毒がいかに重要だという事がご理解頂けましたでしょうか。

目に見えない部分に高額のお金を掛けるという事は少し抵抗があるかもしれませんが、お家を長持ちさせる為には欠かせない対策なので、しっかりと業者を選定しメンテナンスを行ってください。

・第1章

新築のお家でもシロアリは発生する危険があります。定期的な点検とシロアリ予防のメンテナンスでお家の長寿化を。

「シロアリが生息できない環境を作る」ために行うのが予防消毒。

シロアリが生息しやすい3つの環境条件はこちら

  1. 湿気があり乾燥していない。
  2. 木材などの食べ物がある
  3. 水がある。

・第2章

シロアリ予防の費用は平均で1平米あたり1,500円~3,000円。

上記金額は、施工方法や使用薬剤、会社の大きさでもかなり変わってくる。

30坪(100㎡)のお家の場合150,000円~300,000円が相場となる。

・第3章

バリヤ工法(薬剤散布工法):床下に専用薬剤を散布するだけでなく、基礎への薬剤吹付、土台木材の中に薬剤注入をする事でシロアリが生息できない環境を作るといった方法。

ベイト工法:ベイト剤という餌(毒剤)を設置し、シロアリが食べる事で壊滅させる工法。

・第4章

【自分(DIY)でシロアリ消毒を行うメリットとデメリット】

メリット:安価で済むという点です。

デメリット:床下への散布は専門の噴霧器がないと非常に難しく、木部や玄関土間を穿孔しての散布が行き届かず予防消毒にならないことが殆どという難点がある。

専門業者に依頼でのシロアリ消毒・メリットとデメリット

メリット:1.保証がある、2.定期点検などアフターサービスがある、3.施工をきちんと行ってくれる

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