床下リフォームで大切な家を古民家になるまで維持しよう
築10年を目安に床下点検を依頼しよう
あなたの家を長く維持するためには、床下リフォームをおこなうことが最も重要です。
床下の基礎にひび割れがあると、そこから湿気が入り込みシロアリの発生を招きます。
シロアリは木材を好む習性があり、家じゅうの柱を食べ尽くしてしまうので、あっという間に家が老朽化してしまいます。具体的に言うと、築10年の家の約20%は床下にシロアリ被害が発生しています。
床下以外にも、外壁や屋根など、さまざまな躯体に不具合や劣化が発生するのもこの時期です。
また、床下の手抜き工事やうっかりミスのせいで、劣化が早くに進行するケースも見られます。
適切なメンテナンスや補修をおこなうことにより、劣化や不具合の発生を食い止めることができるので、早めに床下点検を依頼しましょう。
1970年代に建てられた家は早急な床下点検が必要
かつて日本の住宅ではシロアリ被害が問題になることはありませんでした。
シロアリが社会問題になったのは1970年代後半以降です。
その大きな理由として、柱などに使用される木材が変わったことが挙げられます。
かつて日本の住宅には国産の木材が使用されてきました。しかし、高度成長期に家がたくさん建てられる過程で木材が不足し、輸入木材が多く使用されるようになりました。
輸入木材は成長が早く、見た目がきれいだったことから重宝されました。ところが、年輪の間の柔らかい部分を好むシロアリにとって、年輪の幅が広い輸入木材はごちそうでした。
その結果、全国各地でシロアリ被害が発生してしまったのです。また、70年代にシロアリ被害が多発した背景には、土地の問題もあります。
家がたくさん建設され、木だけではなく土地も不足してしまいました。そのため田んぼや埋め立て地など、宅地として利用されてこなかった土地にまで次々と家が建てられました。
シロアリは湿気を好む習性があるので、そういった土地の建物は特にシロアリ被害を受けることになってしまったのです。
あなたの家を古民家にするための基礎補強工事
家を長持ちさせるためには、地震の対策をおこなうことが重要です。
100年の間に、自分の住む地域が地震に見舞われない保証はどこにもないからです。
地震対策は基礎と建物、それぞれおこなう必要があります。
地震対策のリフォームの理想的な順序としては
- 床下をチェック
- 自治体の助成を使って耐震診断を受ける
- 建物の強度を支える各種金物のチェック
- 壁量の確認、補強
- シロアリ・防腐対策
- 基礎コンクリートの対策
この順でおこなうメリットとしては、室内リフォームと同時に耐震リフォームをおこなうことで、自治体からの助成金がもらえることにあります。
自治体ごとに金額はまちまちですが、250万円から300万円のリフォームをおこなって、50万円ほどの助成金が出るケースもあります。
床下を中心としたリフォームであなたの家を古民家に
家を長持ちさせるうえで重要なのは、やはり床下の環境を整備することでしょう。
ひとたびシロアリが発生すればあっという間に家が食い荒らされますし、基礎にひび割れがあれば些細な衝撃で倒壊につながってしまいます。
実際、阪神淡路大震災では腐朽やシロアリ被害のあった家の93.2%が全壊。逆に、劣化のなかった家の全壊率は23.2%に留まっています。
先述のとおり、1970年代以降に建てられた家にお住いの方は注意が必要です。床下を中心としたリフォームを施し、あなたの家が古民家と言われるまで長生きさせましょう。