住宅の耐震性に多大な影響を与えることで知られるシロアリ。

万が一、シロアリが発生してしまった場合、被害を少しでも広げない為にも早急に駆除を行う必要があります。

主にシロアリの予防や駆除には専用の薬剤を使用します。

ここではそのような薬剤が人体やペットに与える影響や、安全な予防、駆除の方法などについて紹介致します。

 

シロアリ駆除・予防の薬剤はペット(犬や猫など)には有害?

住宅の床下がシロアリの被害に遭わない為には、まずは予防対策をしっかりと行うということが大切です。

それでも万が一シロアリが発生してしまった場合、被害を少しでも広げない為には早急に駆除を行う必要があります。

 

シロアリの予防や駆除には、一般的に専用薬剤を使用します。

ここでよく疑問に思われる方が多いのは、ペットが居ても専用薬剤は使用しても問題ないのかです。

 

実は十年以上前まで使用されていた薬剤は非常に強力で、シロアリ以外の害虫にも効果を発揮する反面、人体にも影響を与えることがあるといわれておりました。

 

しかし現代使用されている薬剤は、安全性が優先され、人間をはじめ犬や猫などの哺乳類には非常に安全な薬剤が使用されています。

 

さらに予防や駆除の際に施工を行うのは、床下が中心になります。

その為、室内に薬剤が飛散することは無く、誤ってペットが口にしてしまうということもありません。

また、シロアリ対策で使用される薬剤の成分は、その他害虫に使用される殺虫剤と類似した成分が使われております。

それらの殺虫剤を室内で使用することを考えると、床下で完結するシロアリ薬剤は安全性が高いといえるでしょう。

 

しかし、注意して頂きたいのは施工中です。

施工中は床下に繋がる点検口を開放して施工を行います。

その為、施工中にペットが床下に入ってしまった場合は、直接薬剤に触れてしまうことがあります。

使用薬剤は安全性が高いものではありますが、念のため注意しておいたほうがよいでしょう。

 

安全な駆除・予防の薬剤はある?施工方法についても解説

いくら使用する薬剤が人体やペットに安全とは言え、使用しないことに越した事はありません。

シロアリ予防、駆除の中には薬剤を使用しないという方法があります。

それらの方法をいくつか紹介致します。

 

まずはシロアリの予防。

シロアリの予防とは、シロアリが侵入したり住み着くのを防ぐことで被害に遭わないようにするという対策です。

 

シロアリには住み着き易い環境条件があります。

水分がある(湿度が高い)、エサがある、風通しが悪い、温度が高い、日が当たらないという条件です。

これらを全て満たしているのが住宅の床下です。

その為、これらの条件を解消することがシロアリの予防対策となります。

 

・換気を行う

シロアリが好む高温多湿を解消するのは換気です。

継続的に換気を行うことで湿度向上、温度向上を抑えることが出来ます。

では床下や天井裏はどのように換気を行うのでしょうか。

住宅の構造上、天井裏や床下はある程度空気が循環するように設計されております。

しかし自然換気ではあまり効果が期待できません。

その為、換気扇を設置し強制換気を行うという方法が非常に効果的です。

専門業者に依頼をすることで短時間で設置を行うことが出来ます。

 

・基礎のメンテナンスを行う

シロアリは基礎のクラックなど僅かな隙間からでも侵入してきます。

基礎のクラックはコンクリートの性質上、必ず自然に発生してしまう現象です。

その為、コンクリートのクラックからのシロアリの侵入を防ぐだけでなく、コンクリートの強度を保つ為にも定期的なメンテナンスを行いましょう。

 

・定期点検を行う

シロアリは地上を移動する際、蟻道(ぎどう)というトンネルを作ります。

その為、蟻道がある場合は、シロアリが住み着いていなくても通ったという証拠になります。

 

専門業者に依頼をする事で、床下に蟻道が無いかを確認してくれます、

また、蟻道の有無だけでなく、木材の含水率、湿気、基礎のクラックなども点検してくれます。

点検結果を見てからしっかりと適した対応を行うことがシロアリ対策にも繋がります。

 

次に、シロアリが発生してしまった場合の駆除です。

駆除に薬剤を使用しないという方法はありません。

しかし、ベイト工法では限りなく人体やペットに優しい方法で駆除を行えます。

 

ベイト工法とは、シロアリのエサとなる毒餌を地中に設置する方法です。

その毒餌をシロアリが巣に持ち帰り食べさせることで、シロアリを巣ごと駆除するという方法です。

薬剤が飛散することが無いので、限りなく安全な方法になります。

しかしベイト工法のデメリットは効果に即効性が無いことや、確実性が無いという点です。

 

費用は一体どれくらい掛かる?

予防や消毒には非常に様々な工法があるということをご理解頂けたかと思います。

また全ての工法は費用差があります。

次に各工法でどのくらいの費用差があるのか紹介致します。

 

・床下換気扇を付ける

床下を強制換気するために設置する床下換気扇。

3台設置で約\15,000が相場となっております。

 

・基礎のメンテナンスを行う

シロアリが侵入してくる経路を防ぐ基礎メンテナンス。

基礎の状況によりメンテナンス費用は差があります。

軽度なクラック程度であれば約\3,000/mが相場となっております。

また、軽度なクラック程度あれば、自分(DIY)で簡単に補修が出来ます。

自分(DIY)で補修する場合、ホームセンターなどで補修材が手にはいる為、半額程度で補修をすることが出来ます。

 

・定期点検を行う

こちらは専門業者に依頼をする必要があります。

多くの専門業者は点検であれば無料で行ってくれます。

 

・ベイト工法

ベイト工法は自分(DIY)で簡単に行うことが出来る駆除方法です。

ホームセンターなどで毒餌を購入することが出来ます。

商品により価格差がありますが、安価なものだと\1,500~と手軽に購入が出来ます。

 

まとめ

現代のシロアリの消毒は人体やペットにも非常に安全に行うことが出来ます。

しかしそれでも気になるという場合は、薬剤を使用しないという方法で予防や駆除を行う方法もあります。

ご自宅の状況や予算に合わせて、様々な工法を採用してみてはいかがでしょうか。

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